4人は部屋へと戻ると、カリンの腕の治療を始めた。
本人も忘れてしまっていた傷だったが、その傷は、あまりにもひどかった為、マイに治療を頼んだのだった。
「カリン、自分で刺したんか?」
短剣で深々と刺した傷…
とてもカリン自身がつけたような傷にはみえない…
「うん…痛っ…」
「カリン、我慢我慢…」
消毒が染みたのか、カリンは顔を歪め、手を引っ込めようとするが、マイは腕を掴み、治療を続けた。
「マイ、すまないな、治療してもらって…」
包帯を巻き、治療が終わった。
傷の治りは遅いだろうが、命に別状はない。
「いいのよ。それにしても、勢いよくやったね、カリン。」
「へへへ…」
マイは微笑んでそう言うと、カリンは照れたように笑った。
これから、穏やかな日々が続く…
もう、離れる事はない…
きっと…

