授けられた力・消えた記憶


どこなのかもわからない自然溢れるこの地で、
青き瞳の男と、濃い緑色の瞳の男が戦いを繰り広げていた。


それ程離れていない所で倒れ込む女。


暗い何もない空間…彼女の心の中だろうか…

彼女は、夢の中で見ているように、その戦いを見つめていた…

いや、まるで、生と死の狭間にいるような…



 『フフフ…』

 「!誰…」

彼女の耳に、何者かの笑い声が響く。

 『フフフ…ハハ…』

近づくその声…

その声は、ついに彼女の背後に詰め寄った…

振り向くカリン…

 「!!」

そこにいたのは…もう1人の…自分…


まぎれもなく、そこには、自分の姿が…

訳がわからないカリン…

それに対し、目の前の彼女は、口の端をつりあげ笑っている…

 『嬉しいよ。』

 「!?」

 『何がって?それはね…自由になれる事がだよ!』

高らかに笑う彼女…
その姿は、カリンに似ても似つかない…

 「!?自由に、なる…?」

眉を潜めるカリン。
突然の事で、思考がついていかない…

カリンの反応を見て、彼女は笑うのを止め、憎しみのこもった瞳を向ける。

 『そうさ、私の力は完全になった。貴様など、私の奥底で一生眠らせてやる!2度と外には出さない!』

 「!!」バッ

危険を察知し、カリンはどこなのかわからないこの暗闇を、駆け抜ける…


身を守るように…