空間の歪みの中に入った4人。

そこは暗く、何もない、トンネルのような場所だった。

 「何、これ…?」

 「何か、変や…」

歩く度に、地面が歪む。
暗いせいで、入ってきた場所もわからない為、後戻りもできない。

どうするべきか、迷っている時、

 「あそこ、光が…」

カリンが指を差した。

そこには確かに光がある。
微かな光。出口か、入り口か、今はどうでもいい。
ここから出れるのならば…

4人はその光へと向かった。


 「出た…」

光へと向かうと、そこは外だった。

だが、先程いた場ではない。地も荒れておらず、逆に緑が生い茂り、川が流れる、自然豊かな場。


 「ここは…」

 「わかるんか?」

辺りを見回す。
どこか、懐かしいような気がする。

 「いや…」

 「知らへんのかい…」

 「何突っ込んでんのよ…」

こんな場所でも、2人は変わらない。



 「…!ルイ、あれ…」

 「?…!!」

そんな2人を放って、カリンはあるもの場所へと指を差す。

 「どないした?」

 「何かあった?」

2人も異変に気づき、指差す方へと顔を向ける。

そこには、人がいた。
足を組んで座り、川を眺めているようだ。

 「人間…?」

 「…いや…脈拍がない…」

青き瞳で睨みつけるルイ。
そして、口を開く…

 「…ノワール…」

 「「!」」

その言葉に驚く3人。



目の前に、



ノワールが、いる…