3人の睨み合いは続く…

動きを見せたのは、ノワであった。
ノワールに攻撃体制をとり、飛び出そうとした。が…

 「待て…ここは俺に任せろ…」

それを悪魔である王が止めた。
今にも攻撃を仕掛けようとしているノワを手で制止し、目はノワールを向けたまま、ノワに言う。

 「!どういう事だよ…?」

王の行動に、イラつきを覚えたノワ。
気に入らない事情であれば、すぐに王の手を振りほどき、ノワールに立ち向かう気だ。

 「お前は、戻るんだ…」

 「そんな事…」

未だに2人はノワールを睨むまま話す。
それを見るノワールは、余裕そうに、2人の行動を見ていた。

 「お前のかなう相手じゃない…」

 「…」

わかっている…だが、目の前のあいつをやらないと…

 「戻るんだろ?戻るって、言ったんだろ…だったら、戻れ…」

 「!」


-必ず戻ってくるから。それまで、待っててくれるよな?-

-はい。お待ちしております、ノワ様…-


リリンと約束したその言葉…

こんな時に…思い出している場合じゃ…

しかし、リリンはノワの大切な…

共に生きてきた…たった1人の、信じれる、者…

1人にしたくない…いや、必ず、帰る…

その約束をはたす為に…