一人取り残されたカリン。

 「…」

おとなしく席に座り、ルイが戻ってくるのを待っていた。

そんなカリンの元へ何者かが近づいて来る。

その人物はカリンの隣にかがみ、笑いかけた。

 「?」

不思議な顔をするカリン。

男はカリンを見つめ、口を開いた。

 「一緒に、踊りませんか?」

カリンに手を差し伸べそう微笑みかけた。が、

 「え、いえ…」

カリンはそれを断る。

すると男は笑顔を消し、カリンにもっと近づいた。

 「僕は、あなたの過去を知っています。カリン…」

耳元でそう囁く男。

 「!」

カリンはその言葉に目を見開き、男へと顔を向ける。

すると、男はカリンをジーと見つめる。特徴のある緑色の瞳で…


どれだけそんな状態が続いたのだろう…2人共、顔を反らそうとはしない。
すると…


 「…」 バタ

カリンは意識を失い、男に倒れかかった。

それを、白い腕で受けてとめた男は、何かをたくらむように、笑っていた…