授けられた力・消えた記憶


男はイワンを見下ろす。
それを下から睨むイワン。

「しょせんあなたもこんなもの。私にかなうはずありません。」

 「…それは、どうかな?」

イワンはそう言った。何か策があるように…

 「?」

男は不思議にイワンを見る。

その時イワンの腕が動いた。
握っていた鉄の塊を、何かにぶつけたのだ。

 「…!」

男の横に立てかけてあった鉄が男に向かって雪崩落ちてくる…

何本もの鉄が…
それから男は逃げようとした。が…

イワンは男の隙を突き、足を叩き、地面に倒れさせたのだ。

逃げる事のできない男。

       バン!

そのまま鉄の下敷きになったのだった。

 「へへへ…頭、使わへんとな…」

イワンは自分の頭を指差し、笑った。


戦いは終わったのだ…

悪魔との戦いが…イワンの勝利で終わったのだ…