授けられた力・消えた記憶


3人は遠くを見つめ、何かを考えているようだ。

 「…話って、何なんだろ…?」

暗い顔をしたまま、カリンはボソッと言った。

 「すぐ終わるて言っとったやないか。そんな気にせぇへん方がええって。」

カリンを慰めるように言うイワン。
こういう事に慣れていないのか、慰めになっているようには思えないが…

 「…」

未だ暗い顔のカリン。
それを見て、マイはイワンを睨む。

 「イワン!」

 「な、何や、フォローしてやっただけやないか…」

ちょっと落ち込んだ様子のイワン。

マイは睨むのを止め、悲しそうに言う。

 「カリンの気持ち、考えなさいよ…」

 「…」

それを聞いてカリンを見るイワン。
またイワンも悲しそうな顔をする…

数分間、この暗い雰囲気が、この部屋を包むのであった…