わぁあ。
もうあと10分しか昼休み残ってないよ。
……急がなきゃ。
走って階段を駆け降りて、校舎裏に向かう。
こんなに走ったの告白の時以来かも。
白いベンチ。
ぜぇぜぇと乱れる息を深呼吸で必死に止めて、ベンチに近づく私。
先輩はそこにいた。
とても気持ちがよさそうに眠ってる。
日向ぼっこしててそのまま寝ちゃったみたい。
一人でベンチを占領している先輩のそばに一歩ずつ近づいた。
「……先輩?」
小さな声で声をかけてみるけど、反応なし。
起しちゃうのかわいそう……。
私は先輩の近くに座ると、まじまじと先輩の顔を見つめた。
久しぶりかも。
先輩の顔、こんな真正面から見たの。
最近は、ドキドキしすぎて先輩の顔直視できなかったから。
「……まつ毛ながい」
そっと、ほっぺたに触れてみる。
起きるかなぁと思ったけど、まったく起きる気配がない。
午後の授業サボっちゃうつもりかな。先輩。
あっ、そうだ。先輩が起きる前に、予行練習しよう!
我ながらいい考え!!
先輩の寝顔相手ならきっと、うまくしゃべれるかもしれない。
はぁ~っと息を吐くと、私は気持ちを話し始めた。

