藤井先輩の私。


それから30分ぐらいたって、やっと席に付けた。



席に着いたはいいけど。


「なぁなぁ、貴光くんはぁ~どんな子がタイプなん?」


「えっと……その」


「照れて可愛い~」


「悠太くんってインテリアつくったりできるんやぁ~すごぉい」

「ま、まぁ」








お店の中に入った瞬間に、店員さんから

「あ、6名さまですね?こちらへどうぞ」

と勝手に勘違いされて相席になってしまいました。


テーブル席に、奥から藤井先輩、巻き髪お姉さん、私。
その前に、ユカ、ショートヘアお姉さん、委員長。


なんでこの席順なの?



今日は本当は、Wデートのはずだったのに。


ユカもさっきから俯いたまま、運ばれてきたケーキに一口も手をつけてない。


まぁ、私もだけど。



「あー私もモンブランたべたかったぁ~。ねぇ貴光くん♪一口もらっていい?」
巻き髪お姉さんが委員長の了承もなしにモンブランを一口パクっと食べた。


「あっ…」





ピクッ

わずかにユカの肩が動く。



「私も、悠太くんが食べてるショートケーキ食べてみたいな~。私のチョコ一口あげるから、いい?」

ショートお姉さんが、藤井先輩のケーキにスプーンを伸ばした。




「だめぇええええ!!!」


自然に口が動いてた。


お店の中にいる人が一斉にこっちを向く。


……カァアアアア


私の顔はこれ以上にないほど熱を帯びた。


恥ずかしくて、恥ずかしくて、ユカの方をチラってみると、驚いた。




……ユカ…泣いてる。