藤井先輩の私。

 


バスを降りると、すぐ近くにホームセンターが見えた。



「「あっ」」




私と先輩の声が重なる。



「もしかして、陽依も同じこと考えてた?」


先輩が驚いたように、こっちをみていた。


「あの日のことですよね!?」



「えっ?なによ!!あの日って!!私聞いてないわよ~」


ユカが腰に手を当てて、私と先輩の間に入ってきた。




「別にユカにいちいち話さなくてもええやん」

ちょっといじけたように、藤井先輩がつぶやいた。



「なぁにぃいいいい?」


ユカ様の堪忍袋に火がついたみたい。

…あれ、切れただったっけ。



「ちょっと、柚果、大声出すのは…ちょっと」

「貴光シャラーップ」


ジュディの影響かな。
英語…。


「はい」


委員長はしゅんとして、後ろに下がった。


「藤井バカ太。私の名前を呼び捨てにいつしていいと許可した!?あぁ言ってみろ、いつ言ったかぁ!?あぁん?」


やんキー並みのめんちを切りながら、まくし立てるユカ。
こ、こわい。


「言ってません…ユカ…さん」


「それでいいんだよ!」


勝ち誇った笑顔で藤井先輩から、私の方に顔を向ける。


「で、“あの日”ってなに?」









「そっ、それはねっ」


私は、ホームセンターで藤井先輩に会ったことを順を追ってはなすことになった。
話が終わるころには、テンションの下がっていた先輩も委員長も元に戻っていて、安心。



  
でも、時計を見てみたら結構時間が経っていて、ベルグレフィンって有名なお店だから行列できてるんじゃないかなって、ちょっぴり心配になった。