藤井先輩の私。

「じゃあ、カレーあっためる!」



ハルカちゃんは、キッチンの方へ走って行く。



「だーめ。ハルカはお皿用意して」



「えー!」


コンロに近づこうとするハルカちゃんを、抱きかかえてキッチンの戸棚の方へ向きなおす坂上。



「だめや、火は危ないやろ。あともう少しハルカが大きなったら、コンロ係に任命したるから」



「むぅ。……わかった。お皿用意する」




ハルカちゃんはスプーンを取ったり、カレー皿を用意し始めた。







リビングの方からそんな二人の様子をぼーっと見つめる。



なんだか、心が温かい。



なんだろう。この気持ち。





この懐かしい気持ちは……。








「あっ……」







あたしが少し幼いころ…。



おにいちゃんが中1ぐらいの時だったかな。





















































『お兄ちゃん!』



『なんや杏奈』



『なに作ってるん?』



『カラーボックス。友達から頼まれてん』



『お兄ちゃんあたしも手伝う!』


『ダメや。杏奈は不器用やからケガするで』



『ええやん!あたしもつくりたいつくりたいつくりたいー』



『だーめー。ほらそのカナヅチ持ってみい』


『……んぅ…重い』


『それ軽々と持てるようになったら、手伝ってもらうから。な?』




『………分かった』