藤井先輩の私。

「なんなん?そんな慌てて」


「聞きたいのはこっち!杏奈どないしたんよ!普通に坂上君と話してたやん!!」


この“!”マークを語尾に全部付けて、朝からテンションMAXな子は、あたしの友達リサ。

ショートボブの髪の毛をふさふさ揺らしながら、机をどんどんと叩きあたしに質問攻めを繰り返す。



「坂上君女嫌いやってんで、それが杏奈と話よるんやもん!ウチびっくりして死ぬかと思ったわ!」


それで死んだら大変や。



「ほんで、坂上君ウチらが挨拶しても全くノーコメントのクールボーイやん。それなのに坂上君自ら杏奈に挨拶してたやろ~!!なんでなんでなんでー!」



マシンガン質問。


リサに言われて思い出したけど、猫かぶりの坂上は、モテモテ男子やったっけ。


まぁお兄ちゃんの足元にも及ばないけどね。



「ねぇ答えてよ!!ウチ気になって今日の夜眠れんかもしらん!」



「昨日、夜会ったんよ」



「えっ!?夜!!!まさか…二人って」



「変な誤解せんで。ただばったり会っただけ」



「何話したら、そんなに仲良くなったん!??」


リサはどこぞの芸能リポーターか。


「何話したらって…」


あたしは、ふと坂上の方へ目を向ける。


するとバチっと坂上と目が合ってしまった。



ん?

よく見ると、口をパクパク動かしている。



なになに?







お・れ・の・こ・と



ば・ら・し・た・ら



そう言って坂上は前を向いた。



え?

どいういうこと?



俺のことバラしたら……って何!?

怖い!


バラしたらあたしどうなんの。



「ちゃんと答えて!杏奈」



俺のことバラしたら…


その先をなんでアイツ言わへんねん。

怖いわ。怖すぎる。


「……会って挨拶したぐらいやって」


「ほんまに?」


「うん!」