藤井先輩の私。

「猫かぶってんの?」


「うん」



満面の笑みで即答ですかー。



あの爽やかな優等生美男子が…。


学校中でキャーキャー騒がれてるアイドル的存在の男が…。



こんな腹黒キャラやったなんて。




「優等生キャラの方が何かとやりやすくてな。俺目立つの大好きやから~」



どんだけ~。


まぼろし~。




「で、藤井さんは何してんの」



「え…」




あたしはキャリーバックの取っ手をぎゅっとつかみ考えた。


…どうしよ。




そ、そうや。




「か、彼氏に会いに行くねん」



「は?こんな夜遅くにか?」



「そうや、今会いたい思ったから行くんや」



お兄ちゃんを取り戻しに行く言うたら、なんか恥ずかしいしな。


それにあながち間違った理由やないもんな。


坂上を見ると、疑惑のまなざしをこちらに向けている。



よし、こうなったら話を別方向にそらすしかない!



「さ、坂上はなにしてたん?こんな夜遅くに」



「俺は、コンビニにジュース買いに。って話そらすな」



くそ。バレたか。




坂上はあごに手を置いて、なにやら考える人のポーズになった。





「そうや。それがええな。うん」




ひとりで何か納得してるけど、嫌な予感。














「俺も一緒に行くわ」