おそらくマリアの入って行ったであろう店に着くと、中には試着を終えたマリアがいた。

「これをください。」

本当に前々から目をつけていたのであろう。

女の子の買い物にしてはあまりにも早すぎである。

着いて10分足らずで買い物を終えてしまっている。

「ほしい物も手に入れたし、もう行きましょう。」

そう言ってマリアは車に向かい歩き始めた。

「その格好のままで行くの?」

今さっき、買ったばかりの服のままでいるマリアにカトレアが聞くと

「うん。」

と、一言。

目当ての物が買えてうれしかったのか、後ろから見ても満足そうな顔をしているのが窺える。

結局カトレアとロイドは何も見ることなく、その場を後にして、車に乗り込んだ。