駅のホームに降りたカトレアは、そっとため息をこぼした。

収穫はあったような無駄足だったような・・・。

現にニックはまだ何も行動を起こしていないのである。ただカトレアの思い込みで行動していただけで・・・。

足取り重くカトレアは家へ向かったのであった。


まだ時間が早いせいもありマリアは帰ってきていないようで、家の中は静まり返っている。

カーテンを開け、腕まくりをしながらキッチンに向かったカトレアは急いで夕飯の支度を始めた。

普段となんら変わりのないかのように主婦業をこなし、みんなの帰りを待っていると、外から話し声が聞こえてきた。