・・・


20分位であろうか、カトレアが話し終わるまでの間、ジッと目をつむりカトレアの言葉に耳を傾けていた。

そして静かに目を開き、カトレアを見つめ口を開いたのである。

「信じられないお話ですが、作り話ではないのですね?」

ごく自然な返事であろう。信じる方がおかしいくらいである。

いきなり触れた人の将来が見えるだの、黒い影だの・・・

けれどカトレアの真剣な表情から、嘘を言っていると思えないセシルは

「・・・分かりました。あなたの話を信じます。」

その言葉にカトレアがそっと頭を下げる。