電車やタクシーを乗りカトレアのたどり着いた場所は『孤児院』。

もちろんニックのことを調べるためである。

そして両親のことも・・・

赤茶色した屋根、白い壁の平屋。その前にはあまり広くない校庭がある。

はやる気持ちを抑え、その建物へと近づいていった。

そこには先生であろう、エプロンをつけた若い女性と、周りに数人の子供。みんな歳が違うようにみえる。

その中の一人の子供がカトレアに気がついたらしく、カトレアの方を指差しなにやら先生に話しているようである。

そしてその先生らしい人がカトレアの方へ近づいてきた。

「面会の方ですか?」