バスに揺られること30分。いくつかの停留所を通り過ぎ、名簿に書いてある住所を頼りに、古びた田舎の停留所でカトレアはバスを降りた。

シャロンの家を探しながらあるいていると、少し離れた所からでもひときわ目立つ大きな家。

一番地・・・二番地・・・と、数えて進んでいき、カトレアがよろしく立ち止まった場所はやはりその大きな家であった。

近くで見ると、更にその大きさに驚くくらいである。

カトレアが家を眺めていると、庭で花の手入れをしている人を見つけた。

「こんにちは。ここにシャロンという・・・」

カトレアの声に振り返ったその人を見て、カトレアは言葉をとめた。