「私だって『神』になりたいの。だから彼を利用した。ただそれだけよ。でもね、この世に『神』は二人もいらないの。」

「私は神じゃないわ!あなたのママよ!」

留めどなく流れる涙を拭いながらカトレアは伝える。

するとマリアの目からも涙がこぼれ落ちたのであった。

「・・・そうね。私もそう思えたらどんなにラクだったかしらね・・・。」

マリアは手で涙を拭いニッコリと笑ってみせる。

「ねぇママ。私って『天使』なの?それとも・・・『悪魔』なの?」

「何言ってるの?天使に決まってるじゃない。私の大切な『天使』よ!」

その言葉を聞いて、ホッとした顔をしたと思った瞬間、すぐに表情が変わったのである。

「じゃぁ、ママは『悪魔』ね。だってそうでしょ? どんなに綺麗事言ったって銃を降ろしてくれないじゃない。ママはやっぱり悪魔よ!」