マリアはうつ向いてしまった。

そんなマリアにカトレアは

「あなたには運命を変えれたのにどうしてニックと結婚したのよ!?」

「ママは勘違いしているわ。もともと彼に能力なんて無かったのよ。ママが『黒い影』に怯えていたから利用しただけ。ママの言う『黒い影』って私の事かもね。彼が私色に染まったのかも。」

そう言ったマリアの顔は、笑顔であった。

けれどそれは決して『天使』と呼べる表情ではなかった。

ころころ表情が変わるマリアにカトレアは恐怖さえ感じた始めていた。