「危なかったですねぇ。」

ミリアムの日記を読んでから妙な胸騒ぎがするカトレアは、早く家に戻りたかったのだが、氷が止むまで車内で待機せざるを得なくなってしまったのであった。

「ジェフから何か情報は獲ました?」

「・・・えぇ・・・まだ確信ではないけれど・・・ミリアムが誰なのか分かった気がします・・・。」

トッドの言葉にカトレアは詰まりながらではあるが、そう答えたのであった。

気がつくと辺りは静かになっていた事に気付いたカトレアは、少しドアを開け、氷がやんだのを確認すると、改めてトッドに礼を言い、車を出た。


トッドの運転する車が見えなくなるまで見送り、家に向かって歩いき始めたカトレアは、何となく不思議な感覚に襲われたのである。