質問の意図が見えなかったカトレアは、応える事が出来ないまま、沈黙が続いた。

けれどこんな事をしに来た訳ではないカトレアは、沈黙を破るかのように口を開いたのである。

「どうして私が来ることが分かっていたの?」

カトレアの問いに、ジェフは少し鼻で笑ったかのような仕草をして

「僕に未来を預言する力なんてありませんよ・・・。ここに来たのですよ・・・予言者がね。その存在はあなたも知っているでしょう?だからここに来た?違いますか?」

全てを見透かしている。そんな感じの言い方である。

・・・それはジェフではなく、その予言者に対して・・・。

「ミリアムね?ミリアムは生きてるの?来たっていつなの?」

興奮したかの様にカトレアはジェフに質問を浴びせる。

「ちょっと待ってくださいよ。一度にそんなに聞かれても答えられないですよ。僕はここが『変』だから、こんな所に居るわけですしね・・・ここがね。」

そう言ってジェフは人差し指を自分の頭に当て、顔をクシャクシャにして無邪気に笑っている。