しばらくペンダントと写真を眺めながら、何かを考えているように、物思いにふけっていたカトレア。

けれど一向に良い答えが出ないのか、カトレアの表情は曇ったままである。

その時、インターホンの音が家中に鳴り響いた。

その音で我に返ったカトレアは、インターホンの主を確認する為に部屋から扉に向かったのであった。

家の入口はカトレアのこの部屋を出るとすぐである。

わずかな距離ではあるが、入口に向かっている途中に、人のシルエットが見える。

その姿からカトレアは、忘れていたことを思い出したのだ。