久しぶりの外出で疲れたのか、夕飯を終えてすぐに睡魔に襲われたカトレアは、横になった。

事あるごとに見ていた『夢』。

ニックの事について調べていたせいか、この日は見ることとなる。

・・・けれど今日はいつもと様子が違っていたのであった。


 ・・・・・・


目の前には家がある。

カトレアの住んでいるこの家である。

その家に向かって歩いているのであろうか。だんだんと近づいている。

そして家の前に辿り着いた時、誰かにカトレアは呼び止められたのだ。

聞き覚えのある声である。

振り返ると、そこにはいつも家に来てくれる郵便配達員の姿があった。

「こんにちは。」

そう言って幾つかの封筒を手渡した。

そしてマジマジとカトレアの顔を見つめて

「あれっ!おでこ怪我してますよ。これでよかったら・・・」