成績も良く、優しい、おまけに美しい。ここまでくるとさすがに近所でも評判の女性。

カトレアは鏡を見てポツリとつぶやいた。

「私も老けたわねぇ。」

そこにロイドが鏡を除き込み

「そりゃそうさ、うちの自慢の娘が成人するのだから。」

月日の流れるのは早いもので、最近まで元気に走り回っていたマリアの姿はなく、おしとやかな一人の女性に変身していた。

・・・そこに居る女性は悲しいことにいつしかの映像の女性の姿だったのである。