マリアとニックが引っ越してきてから1週間がたった。

その間、1日もかかすことなく夢を見続けている。

白い服を着たマリアがリビングに立っている例の夢である。

毎日銃声で目を覚ます日々にカトレアは、少しづつ衰えていったのだ。

ニックに触れただけで鳥肌がたち、吐き気をもよおす。

食事さえも喉を通さなくなっていった。

もちろん日中はニックもマリアも仕事で家には居ない。

けれどもカトレアは布団から出る事無く、寝て過ごす日々が続いている。

見るからに衰弱しているカトレアにマリアも気付かないわけもなく、仕事の空き時間に様子を見にくるようにしていた。