3週間の激恋

そんな顔してたらバレるじゃん!


「キムー。」


奈美があたしを呼ぶ。


奈美の方を見ると、先生の席を指差して面白がってる。


それを見た和真が・・・。


「香っち、健ちゃんのこと好きなん?」

「違う違う!そんなんじゃないけん。」


和真が面白がって聞いてくる。


バレれば大問題!


そうとう、先生に迷惑がかかる!


それだけは避けたかったのに・・・。


「へぇ~、香っち健ちゃんのこと好きなんやぁ~。」

「マジで?」


和真の言葉に1番最初に反応したのは勝人・・・。


1番聞かれたくなかった人に聞かれた・・・。


また邪魔される・・・。


マジ、サイアク。


「悟!」

「はっ?俺言ってねぇけん!」

「わかちょんわ!ただの八つ当たり!」

「何かし。意味分からん。」


和真の一言でクラス中がざわめき始める。


あたしは必死に「違う!」そう言い張ったけど、もう手遅れ。


「勝人に知られるとか終わったも同然やろ。」

「ずっと、邪魔されよんっち言いよったもんなぁ。」

「勝人、お前邪魔されよんっち。」

「は?」

「全部、勝人のせいで全部崩されちょんもんなぁ。」

「麗香が勝人のせいで全部崩されちょんっち。」

「何を?」

「アンタが全部ウチの恋を邪魔しよんのやろ!」

「俺がいつしたんかし。」

「尾原のこと!あれマジ最低やったけん!勝人が尾原に言わんかったらウチまだ尾原のこと好きやったけん!」

「えぇー!」


あたしの言葉に和真と勝人が反応する。


「尾原以外のことで俺何したん?」


尾原のこと意外。


あるに決まってんじゃん。


でも、それはあえて言わないことにする。


だって、それは勝人にとって、恥ずかしい話しだし。


先生に怒られて泣いたとか、クラスみんなの前で言われたくないでしょ。


コイツのことは相当キライだけど、これぐらいにしとく。


「あるんかっちゃ。あるんなら言ってみろし。」

「別に。」

「ねんかし。」