カフェから出ると、どんよりした曇り空。


あたしの心を反映している様だ。


夕立が来るのかも知れない。


急いで帰ろうと足を早めた時、


ブルルッ


ケータイが震えた。


ディスプレイを見ると、


雅司からの着信だ。


タイミングが良いんだか悪いんだか、


とりあえず電話に出る。


「・・・はい」


『あ、あゆ?今大丈夫?』


空は雲行きが怪しいけど、それを理由に切りたくは無い。


「うん」


『今さ明といるんだけど、海いつ行くかって話になってさ。


あゆいつ空いてる?』