雅司が戻って来ると、


「急用が出来た」


それだけ言われた。


全部を察して、店を出たところで別れる。


遠去かる雅司の背中を見送って、踵を返した。


ああ・・・


これから、どうしようかな。


足元から、


すべてが崩れて行く感覚。


真っ暗だ。






「・・・あゆ?」


急に、現実に引き戻される。


名前を呼ぶ声。


何だか、懐かしいような-----------・・・。