「ごめん、いきなり・・・」


唇が離れると、雅司が呟いた。


「・・・ううん」


何て答えて良いのか、解らなくなる。


「・・・送ってくよ」


スルリと、雅司の手が離れる。


あたしがキョトンとすると、雅司が背を向けて言った。


「・・・このままいると歯止めきかなくなりそう」


・・・へ！？


ズルーッと、力が抜けてその場にへたり込んだ。


顔はきっと、真っ赤、だ。


そんなあたしに近付いて、


チュッ


ついばむように、雅司がキスする。




まるで、さっきのキスで


解禁になったように、


自然にキスした。



それにまた、動揺する。


「雅司・・・」


へへっ、と、いたずらっぽく笑う雅司。


あたし、振り回されっぱなしだ。