「あたしが好きなのだぁー!」

……良かった。

正解だったみたい。

いや、俺が百花の好きなものを忘れるはずがないんだけど。


へにゃっと可愛く笑うから、俺もつられて笑顔になる。




けど、『好き』という言葉に反応してしまう。


百花は自分では気づいてないだろうけど、『好き』という言葉をよく使う。


可愛いもの、気に入ったもの、少しでもいいと思ったものは全部が『好き』。


俺だって百花と付き合って、より一緒にいることが多くなってから気づいたことだ。


当の本人すら気づかない、百花の愛情表現のひとつなのだと思う。