「タカちゃん!」 朝の登校時間、前方に見えたその姿にあたしは駆け寄って声を欠けた。 となりを歩いてタカちゃんの顔を見ると、はぁー…とため息をつかれる。 「おまえ…その呼び方やめろ」 「…ご、ごめん」 面倒くさそうに言ったタカちゃんのその言葉にシュンとなるあたし。 「え、えっと…じゃあ隆史くんだね」 そう言ったあたしの声をタカちゃ……隆史くんは聞いてるのか分からない。 ただ…黙ったまま歩きつづけている隆史くん。 この人タカちゃん…ううん隆史くんはあたしの初恋の男の子。