お伽話



朝から、何か騒々しい。

薄い意識の中で
ドアをノックする音が響く


「ルナっっ!!!!!」

ドアを開け勢いよく入ってきたのは
アベルだった。


「・・・ん、こんな朝早くに・・・
どうかしたの?」

まだ、眠気が残る目をこすりながら
アベルに目線をやる。


「サンが、・・・・いなくなった。」




一瞬目の前が見えなくなった。

頭が働かなくなったのは寝起きのせいか。
アベルの言っている意味が理解できなかった。


「ど、どういう・・・」


「朝、メイドに出かけるといったっきり
戻ってこない。部屋に行けば綺麗に整理されていた。」


「う、嘘でしょ・・・。」


「ル、ルナ・・・。」


「みんな、私を置いていく・・・。
また一人になるの・・・?」


いつのルナからは想像も出来ない弱音を吐いた。

目からは大粒の涙を流し
大声で嘆いた。