翌朝



「あの、赤髪
嘘かもしんねーぞ?」



今は、ルナの部屋でアベルの説教中


「わかんないでしょ?本当に
記憶がないのかもしれない。
なら、あのままはあまりにも気の毒よ?」


あのままというのは
アベルは用心棒に反対した。

独房に戻すべき
と反対意見をルナに出したのだ。


昨日の話はもうルナの中では決まったこと。
なんと言われようと
変えるつもりは無い。


「お前は、少し自覚が無さ過ぎる、
一国の王女だぞ?
自分と俺以外は敵だと思うくらいしろ。」

「アベルは敵じゃないの?」


「当たり前だ、世界を敵に回してもお前の見方だ。」


さも、当然というように
言うアベル。


「心配してくれてるのに、ごめん。」



「はぁ~・・・。」


まあ、今に始まったことじゃない

ため息混じりに呟くアベル。

「まぁ、いいさ
何かあれば俺もいるし
あいつを呼んでくる。」


そういって部屋を出た。