俺も何事か、と慌てて玄関を飛び出す。 「どうした? 寿々歌……」 「七海! 定!」 隣の部屋の玄関の前に立っていたのは、紛れもないあの二人であった。 「寿々歌! 大悟!」 向こうも反応は同じだった。 縁がある、なんてものじゃない。 偶然にもほどがある。 よりによってうちの隣なんて。 ついでに、二人揃ってやってくるなんて。