そして、今日もキミを想う。【完】


マリさんは涙を拭って、その後の話をしてくれた。

――ショックで啓太のお母さんは倒れてしまって、啓太は私の家にしばらく泊まることになりました。
でも、ずっと一緒にいた祐太を失ったショックは、啓太にも重く圧し掛かっていました。
啓太は喋ろうともせず、食べようともしませんでした。

『啓太、ご飯だよ? 食べて?』
『いらない……』
『もう、3日も食べてないんだよっ?』
『いいんだよっ!』
『ダメ、このままじゃ啓太も……』
『俺があんなところにボールを蹴ったせいだ。俺のせいで、祐太は――!』

啓太はずっと自分を責め続けていました。
それは私も同じだった。
一番道路に近かった私が、ボールを拾っていれば……。