もし……俺の自惚れでないのなら。
いや、同棲までしてるんだ。自惚れなはずはないのだが。

きっと、寿々歌は俺からのプロポーズを待ってくれている。
俺が決心すれば、寿々歌は幸せになれるはずなんだ。

「よし、俺、寿々歌にプロポーズする!」
「おお! ついに決心したか大悟!」

定がにやっと笑って、俺の肩を叩いた。
ところが、七海は苦笑いしている。

「でもそれ、本人の前で言わない方がいいかも……?」

七海の視線を追うと、買い物袋を持ったまま立っている寿々歌がいた。