ひとりの生徒が悲鳴をあげ、食堂中を意味も分からない言葉を発しながら走り回り、階段があるドアの向こうに走り去って行った。


「キュリー、追うぞ!」

「行ってらっしゃい。


こっちは証拠を回収するから。」


釈然としなかったが、メープルは後を追った。


しかし、生徒の姿はもうなかった。



メープルは戻ってきて、キュリーにつっかかった。


「キュリー!なんで一緒に追ってくれなかったんだよ!」


「答えは簡単。


ミス・エドモンドの話から推測するに、相手は相当計画的に誘拐している可能性が高い。


だから、そう簡単に見つかるはずないよ。



そんなことより、手がかりを抑えた。


ブロードウェイに帰るぞ。」


そう言ってキュリーはカレンに簡単に挨拶した後、メープルを連れてさっさと帰って行った。