一週間後、キュリー とメープルはロベルト警部とその部下を連れて聖ブルックリン女学館に来ていた。


「こちらに強制捜査の令状が出ている。


調べさせてもらうぞ」


ロベルト警部は怖そうな顔で警備員に告げ、部下を連れて中に入って行った。



キュリーとメープルは寮にある用務員室に向かった。


用務員室に入るなり、キュリーは不敵な笑みを浮かべてこう言い放った。


「警察です。


強制捜査を行うので動かないで下さい」


「あんたは警察じゃないだろ」


メープルが小声でつっこんだが、キュリーは聞かなかったことにした。



「ここの壁が新しい」


と言った後、キュリーは例の、ここぞというときにしか使わないステッキで突っついた。


すると、キュリーは秘密のドアを発見した。


メープルは驚いた表情で、
「なんで分かったんだ?」
と言った。


するとキュリーは、
「ニューヨーク中の改築業者を調べたんだ。


そしたら数十年前に、この寮を改装した業者が見つかった。


それで、そのときの書類を見せてもらったら、工事内容の割に料金が高くてね。


だから、隠し部屋があるんじゃないかと思ったんだ」
と、自慢げに答えた。