『ふふふ』


艶を含んだ邪悪な笑い声が鼓膜に纏わり付いて離れない。


彼女はじわじわと侵食される感覚に息苦しくなり瞳を開けた。



「えー、やだ先生ー」



途端にぼんやりとする頭にそんな会話が響く。目の前には真っ白な天井が広がっていた。


あれ?白?


少女――夢野あかりは微かに残る夢の残像を振り払うように首を振った。


そうだ。夢だ。

あんな変な夢を見るなんて。



「嫌でもダメです。保健室をたまり場にするのはやめて下さい」


「ケチー」



膨れる女の子の声。どうやらココは保健室らしい。見渡せば天井の他にも白で統一されたカーテンやベッドがあった。