律儀にお礼を言うあかりに沖田は嬉しそうだ。
美麗な顔で柔らかく微笑む。
「いえ。――可愛い貴女のお願いでしたら喜んで叶えてあげますよ」
「へ!?」
「冗談の冗談です」
どっちなんだ!
叫びそうになった自分をあかりは必死に戒めた。
突拍子の無い保険医の言葉に戸惑いを隠せない。
彼はもう少し自分の甘い声がどれだけの破壊力を持っているのか知ったほうがいいと思う。
「ほらほら、もう行きなさい」
「は、はい…」
「それから、」
人の気も知らないで…なんて心の中でぶつぶつ呟いていたあかりの耳に、信じられない台詞が届く。
