「涼子ちゃん、飲んでる?」


カクテルを片手に持ちながら近寄ってきた男、今日のコンパ失敗とわかるような男。
まぁコンパにノリノリで参加する奴にいい奴なんていないだろうけど。


「お酒弱いの?」


「えぇまぁ」


話すのがウザくてテキトーに答えると可愛いね、なんて気持ちの悪い笑顔で囁かれる。


嗚呼早く帰りたい。


その願いが通じたのかどうか知らないが電話がちょうどいいタイミングでかかってきた。


アタシは隣に座る男にちょっと失礼、と言って店の外へ出た。