ナイトメア・ホルスター

 久しぶりに美味しい料理にありつけた少年は黙々と食べ進め、その姿を微笑ましく一同は眺めた。

 ベリルは食べ終わると、残しておいた卵白にとりかかる。

「……」

 何をするんだろう? と3人はベリルの手元を食い入るように見つめた。

 卵白に砂糖を多めに入れて泡立て器で泡立てていく。

 なめらかになってきたら小麦粉を入れてさっくりと混ぜ、熱したフライパンでホットケーキのように焼いていった。

 焼けたものにバターとメイプルシロップをかけて完成だ。

「こんなの美味しいの?」

 サムが恐る恐る問いかける。

「食べてみると良い」

 柔らかな笑顔で見下ろされ、先ほどのこともあるので食べてみる事にした。