ナイトメア・ホルスター

「あとで使う」

 出来上がったカルボナーラを皿に分け、黒コショウを散らしてダイニングテーブルに並べていく。

 少年は漂う匂いに待ちきれず席につき、置かれたフォークを手に取った。

「いただきまーす!」

 みんなが席につくのを見計らい、すぐさまめいっぱい頬ばる。

 美味しそうに食べる少年を確認して、レイとアザムもひと口含んだ。

「! ……美味しい」

「やり方によってはフライパンは必要ない」

 発して上品に食していく。