ナイトメア・ホルスター

「リングイネか……フェットチーネの方が味が乗るのだが……」

 平たいパスタを手にしてつぶやき、他の材料も探す。

「む……生クリームも無いのか」

 発しつつテーブルにミルクと粉チーズ、そして卵とベーコンを乗せた。

「まあ良い。簡単な作り方の方が良いだろう」

「そうしてくれると有り難いよ」

「アザムは湯を沸かしてくれ。レイは卵黄と卵白に分け、サムはベーコンを細切りに」

 手際よく指示され、みんなはそれに従う。

「味は落ちるがこれから作る方法なら“ダマ”にはならん」

 ステンレスのボウルを手にし、分けられた卵黄とミルクを流し込む。