ナイトメア・ホルスター

「誰でも怪我をすれば痛い。心の傷はさらに痛むものだ」

 男は英語を理解出来るらしく、ベリルの言葉に目を見開いた。

 手当を終えて戸惑っている男を見下ろす。

「理解してもらいたい感情が勝手な押しつけだと解っている。

 それでも、少し考えてはくれまいか」

[……]

 静かに発した言葉には応えず、男は顔を伏せる。

 ベリルは返事を待つつもりはなく、未だ攻撃してくる相手に目を移した。