ナイトメア・ホルスター

彼の表情は変わらないが、自分の意識が浅かったことは充分に理解できた。

「ごめん……」

 命を奪うことに最も哀しむのはベリルじゃないか。

 なのに僕は、自分が一番悲しんでいると思い込んで……悔やむように唇を噛みしめる。

「なあ、なんだよ?」

 周りの空気が読めず、力なく戻ってきたアザムに問いかける。

「なんでもないよ」

 小さく笑った。