こんなに鮮やかに相手の痛点をつくことが出来る人間がいるのか……レイは素直に感嘆した。

「変なことをしたら痛い目を見るぞ」

 レイに言い聞かせ銃口を突きつける。

 それを一瞥して治療を続けた。

 治療といっても、汚れを拭き取り包帯を巻いただけだ。

 再びパイプイスに戻るように無言の圧力をかけられて歩き出したとそのとき──

[!? 敵か!?]

 工場の前と後ろから銃声が響き、男たちはライフルを構え警戒した。