ナイトメア・ホルスター

「アザム」

「! なに?」

 突然、声をかけられてビクリと体を強ばらせた。

「武器を持つのは構わんが、なるべくなら使わぬように」

「え……?」

「身を守るのみに使用すれば良い」

「……っ」

 何もかもを見透かされているような口調に、喉を詰まらせる。

 誰かを傷つける事の恐怖……微かに震えている自分の手を見つめた。

「ベリルは、怖くないの?」

「私には私のやるべき事がある。お前にはお前の道があるようにね」

「そか……」

 恐怖を感じない訳じゃない。

 しかし、それに打ち勝たなければならない時がある……そう言っているように思えて小さく笑った。

「私にはこれが適していただけだ」

 肩をすくめて発する。