ナイトメア・ホルスター

「どうだ。……! なに? それで……そうか」

 眉をひそめるベリルの表情に、アザムは嫌な予感を募らせる。

「それでっ!? どうなの?」

 電話を閉じてポケットに仕舞う彼に詰め寄った。

「ひと足遅れたそうだ。病院に向かう途中に連れ去られたのだろう」

「そんな……っ」

 目の前が真っ暗になる。

「思い詰めるな。レイの持つ知識が欲しいなら無茶なことはせん」

 よろめいたアザムを支え、安心させる言葉をつむいだ。

「そうか……そうだよね」

「家に戻ると良い」

「僕も行く」

「!?」

 黙って聞いていた少年はアザムの言葉に目を丸くした。